東京どこに住むか問題 その1(または、何線をどの区間利用するか問題)
上京が決まり、どこに住むかを検討する際、通勤に便利な地域や、家賃、住む街の雰囲気や利便性などが検討材料になるかと思料されるが、そういった基本情報に加え、必ずチェックしたほうがいいサイトがある。
国交省が毎年発表している、各鉄道交通機関の混雑率をまとめたデータが掲載された以下ページ。ここからは心して読んでほしい。どの区間がどの程度混むのか、それは引っ越す場所をも左右する非常に重要な情報だからだ。
このサイトによると、三大都市圏主要区間の平均混雑率は以下の通りで
- 東 京 圏:163%
- 大 阪 圏:125%
- 名古屋圏:131%
東京の混雑率はやはり群を抜いている。
また、最混雑区間、混雑率を並べると、その数字を見るだけでドキがむねむねしてきてしまう。
日本(というか東京)通勤地獄電車ランキング
- 東京地下鉄東西線:199%(木場~門前中町間)
- JR東日本総武緩行線:197%(錦糸町~両国間)
- JR東日本横須賀線:196%(武蔵小杉~西大井間)
- JR東日本南武線:189%(武蔵中原~武蔵小杉)
- JR東日本東海道線:187%(川崎~品川)
- 東京都日暮里舎人ライナー:187%(赤土小学校前~西日暮里間)
- JR東日本京浜東北線:186%(大井町~品川間)
- JR東日本埼京線:185%(板橋~池袋間)
- 東急田園都市線:185%(池尻大橋~渋谷間)
- JR東日本中央快速線:184%(中野~新宿間)
- JR東日本総武快速線:181%(新小岩~錦糸町間)
まだどこに住むか決めていない貴君は、上記区間を避けて通勤・通学できる場所を検討することが無難だろう。
全線の混雑率と最混雑時間帯は同ページの「資料3:最混雑区間における混雑率(PDF)」から閲覧できる。
混雑率とは何か
ちなみに混雑率の目安は以下のように定められているらしい。
- [100%]=定員乗車。座席につくか、吊り革につかまるか、ドア付近の柱につかまることができる。
- [150%]=肩が触れ合う程度で、新聞は楽に読める。
- [180%]=体が触れ合うが、新聞は読める。
- [200%]=体が触れ合い、相当な圧迫感がある。しかし、週刊誌なら何とか読める。
- [250%]=電車が揺れるたびに、体が斜めになって身動きできない。手も動かせない
果たしてこのデータは本当だろうか。私がかつて通勤していた半蔵門線の表参道~永田町間は混雑率180%程度の区間だったが、新聞はおろか、雑誌を読める隙間もなかった。一部の幸運な人たちが、わずかな間隙を縫ってスマホをいじっていた程度である。
そこで、私の体感ベースのリアルな混雑率の目安を記載する。参考にされたい。
真・混雑率の目安!
- [100%]=定員乗車。座席につくか、吊り革につかまるか、ドア付近の柱につかまることができる。一人一つずつ吊り革がある。
- [130%]=肩が触れ合う程度で、かなりの老眼でない限り、スマホは楽に読める。
- [150%]=体が触れ合うが、身動きは取れる。通路の内側に立っている人は、どこにもつかまる場所がないので、バランス感覚や体幹が鍛えられる。
- [180%]=体が触れ合い、夏場は相当不快。幸運な人のみわずかな隙間から片手操作でスマホを見ることができる。
- [200%]=体が触れ合い、相当な圧迫感がある。弁当のジップロックのフタが乗客同士の圧迫により外れる。
- [250%]=地獄。圧迫により鎖骨が折れそうになる。
なお、「混雑率250%なんて滅多にないんでしょ?」と思っている甘ちゃんの貴君。貴君の考えはシロップ漬けドーナッツよりアマアマである。
東京の鉄道は、ほぼ毎日どこかで人身事故や何らかのトラブルによる遅延や運休が発生している。この遅延・運休の後(遅延の時間帯や路線によるが)混雑率250%はいとも簡単に発生する。また、運休となった路線の振替経路となった路線も同様に、通常より多い乗客が押し寄せることになり、200%~250%の混雑率となるのだ。
どーだ、東京こわいだろ…orz
では、どこに住むか
上記の混雑区間を通勤時間帯に通過しない場所に家を借りる、それがベストである。東京の通勤は、地方出身者にとって最も大きなストレスとなり得る要因であり、体験するまでその過酷さが分かり辛い。
ぜひ、通勤が少しでも快適な路線を選択されたい。